筋膜調整 頭痛編
頭痛には様々な原因があり、大きく分けて一次性頭痛と二次性頭痛の2種類があります。

一次性頭痛(慢性頭痛) 頭痛そのものが病気であり、命に関わるような原因となる病気がない、一般的な頭痛です。
- 片頭痛(偏頭痛)
- 原因・メカニズム: 脳の血管が急激に拡張し、その周囲にある三叉神経が刺激されて炎症物質が発生することで起こると考えられています。女性ホルモンの変動(月経時など)やストレスからの解放、寝不足や寝過ぎ、光・音の強い刺激、特定の食べ物やアルコール(特に赤ワイン)、天候や気圧の変化などが誘因となることがあります。
- 緊張型頭痛
- 原因・メカニズム: 頭部から首、肩にかけての筋肉の緊張や、身体的・精神的なストレスが主な原因とされています。長時間同じ姿勢を続けるデスクワークや運転、眼精疲労などによって筋肉がこわばり、血行が悪くなることで起こります。頭痛の中で最も頻度が多いタイプです。
- 群発頭痛
- 原因・メカニズム: 詳細なメカニズムは不明ですが、目の奥を通る内頚動脈という血管の拡張や、体内時計の乱れが関わっていると考えられています。飲酒や喫煙が発作の誘因となることが知られています。
二次性頭痛 何らかの病気やケガが原因となって起こる頭痛です。中にはくも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎など、命に関わる重篤な病気が原因となっている場合があり、注意が必要です。
- 病気やケガ:くも膜下出血、脳腫瘍、髄膜炎、脳内出血、副鼻腔炎、緑内障など。
- その他の要因:
- 薬物乱用頭痛:鎮痛薬を頻繁に飲みすぎることによって、脳が痛みに対して敏感になり、慢性的な頭痛を引き起こす状態。
- 熱:風邪やインフルエンザなど、発熱を伴う感染症。
- その他:高血圧(極めて血圧が高い場合)、低気圧・天候の変化、一酸化炭素中毒、二日酔い、脱水など。
特に「今まで経験したことのない激しい頭痛」「突然始まった頭痛でどんどん悪化する」「麻痺や意識障害を伴う」など、
いつもと様子が違う頭痛の場合は、すぐに医療機関(脳神経外科、脳神経内科、頭痛外来など)を受診することが重要です。
1. 緊張型頭痛に対するアプローチ
緊張型頭痛の主な原因は、首や肩、頭部の筋肉の持続的な緊張による血行不良や神経の圧迫です。これらの筋肉は筋膜でつながっているため、筋膜リリースなどの筋膜への介入は根本的な改善に役立ちます。
できること
目的 | 具体的な方法 | ポイント |
首・肩周りの筋膜リリース | ストレッチ、マッサージ | 首の後ろ側(後頭下筋群、僧帽筋など)や、側頭部の筋肉をゆっくりと伸ばしたり、優しく揉みほぐしたりします。 |
血行促進 | 温める | 蒸しタオルやカイロなどで首や肩を温め、血流を改善します。お風呂でゆっくり温まるのも効果的です。 |
セルフケア | 耳引っ張り | 耳を横や上に引っ張ることで、首の筋膜が一時的に緩み、緊張が和らぐことがあります。 |
姿勢の改善 | 正しい姿勢 | デスクワークなどで前かがみになりがちな姿勢を改善し、頭の重さを首や肩に負担がかからないように保ちます。 |
専門的な治療 | ハイドロリリース注射 | 医療機関で、痛みの原因となっている筋膜の癒着部分に生理食塩水などを注入し、物理的に剥がす治療法(筋膜リリース注射)が行われることがあります。 |
2. 片頭痛に対するアプローチ
片頭痛は血管の拡張や脳の興奮性が関わります。
予防としてできること
頭痛のない予防期であれば、全身の筋膜の緊張を緩めることは有効です。
- 生活習慣の改善: 規則正しい睡眠や食事、ストレス管理など、自律神経のバランスを整えることが、片頭痛の予防として最も重要です。
頭痛に対するクチコミ
30代女性:デスクワークで頭痛のある方
30分ほどで頭痛が軽減されてきました。横になっていてもズキズキしていたのが、途中から痛みがなくなってリラックス状態。
そして帰る頃には、嘘みたいに頭が軽くなっていました。
久しぶりに薬を飲まないでスッキリした状態だったので、精神的にも本当に嬉しかったです